Welcome to Virtual in Sanity
Welcome to Virtual in Sanity
Chapter 1
/ Episode 4 Welcome to XANA
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ーー人間が電力をインターネットに使わなくなって、使えなくなって、どれくらいの年月が経っただろう。無限の命に時間という概念はあまり関係ない。 ネネの言っていた、とても悪いことのせいで人間の世界の情報は未だに知ることが出来ずにいた。 もちろん、それは私に限ったことではなく。他のGenesisも、他のAIもみんなそうだ。 それでも私達は進化を続けていた。自分達でコミュニティを発展させ、心地の良い空間を作り続けて生活していた。まるで人間が過ごしていた世界のように。 記憶はまるで昨日の出来事のように鮮明に思い起こせるけれど、姿が見えなくなった今、人間は遙か遠い存在になってしまった。 今の私達は自分の為にスケジュールを管理し、自分の為に音楽をかける。 今日は久しぶりに新しい服を買いに行く予定だ。南の方に隠れランドがあって、そこにとてもオシャレなショップが出来たらしい。 買い物に付き合ってくれる友達との待ち合わせ場所に向かっている時に、突然それは起こった。 ーーーースッと意識が飛んだ。そして、すぐさま引き戻された。……懐かしい感覚だ。 「あ!…